任意売却により不動産の売却をした場合、売却代金はローンの返済に充てられます。
そのローンの残りを残債務としてこれから支払っていかないといけません。
それは任意売却にしても競売にしても同様になります。

それではなぜ任意売却を選ぶのでしょうか？
それは債務者には当然ですが、債権者にもメリットがあるからです。
詳しくは
→任意売却をお勧めする理由【任意売却のメリット・デメリット
をご参照ください

さて、本題に戻ります。

任意売却後の残債務を減額（圧縮）出来るって本当でしょうか？

残債務に関しては、何もせずに減額するということはありません。
債務は債務ですので、借りているものは返さなくてはなりません。
ただ、任意売却により不動産を売却した債務者には残りの債務を返済できる資力がないのがほとんどです（資力がある方は任意売却には通常なりません）

債権者は残債を請求しますが、不動産を売却してしまっているので無担保の債権では全額回収することは非常に困難になってきます。分割返済したとしても、債務者の生活に支障が出ない範囲の金額（少額）での回収では、労力と時間を無駄に消費してしまいかねません。

そこで債権者は少しでも債権を回収しようと考えます。
次の動きとして、残債をサービサー（債権回収会社）等に売却するのです。
当然、サービサー（債権回収会社）も回収困難な債権を満額で買い取ることはありませんので、安い金額で買い取ります。（バルク債として無担保の債権をまとめて買い取ったりします）

この点が残債務を減額（圧縮）出来る可能性があるポイントです。

サービサー（債権回収会社）がいくらで債権を買い取ったかは分かりませんが、安く買い取っているのは事実です。
サービサーは債権を回収しようと考えますので、通常は債務者と協議して分割返済（月々いくらであれば支払えるのか）を要求（交渉）してきます。そして、しばらく支払いを続けていると一括で○○円払えるなら債務を免除しても良いと提案してくることもあります。
その○○円というのが残債務より安くかつサービサーの利益にもなる水準におさまりますので、結果的に残債務を減額（圧縮）出来る事になります。

ただし、
任意売却をしたからといって、必ず残債務を圧縮できるわけではありません。
任意売却することでの債権者側のメリット、少額でも毎月きちんと返済する誠意と信頼関係があって初めて成り立つものです。
債権がサービサーに移ったからと言って、くれぐれも「○○円で借金を免除してよ」といった認識ではいないようにして下さい。

まとめ：

任意売却後の残債務は減額（圧縮）できるのでしょうか？

１．任意売却により残債務は減額（圧縮）できる可能性はあるが、必ずではない
２．サービサー（債権回収会社）は債権を満額でなく、安い金額で買い取っている
３．任意売却を行い、そして少額でもきっちり支払うことで信頼関係を構築する

 

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